新卒エンジニアが中古車の営業をして変化したこと
はじめまして。IDOMでエンジニアをしている鶴田です!
IDOM初めての新卒エンジニアとして入社し、個人間カーシェアリングサービス「GO2GO」の開発を行っています。
エンジニアとして入社後の初仕事。それは「中古車の買取販売の営業」でした!
IDOMでは中古車の買取販売店「Gulliver」を運営しており、店舗での研修のため2ヶ月半、セールスマンとして働くことになったのです。
店舗研修にいく前は、「営業の世界は体育会系で、エンジニアとは反対の世界だ」と考えていました。店舗に馴染めるのか、そもそも自分が営業としてクルマの紹介をお客様にできるのか...と不安な気持ちでいっぱいでした。
今回は、そんな研修を通して感じた「エンジニアなのに……」という葛藤や研修後の心境の変化について書いていきたいと思います!
エンジニア、洗車スキルを磨く
研修で配属された店舗は「体育会系」という雰囲気ではなく正直とてもびっくりしましたが、そのおかげで比較的スムーズに店舗の馴染んでいくことができた(と自分では思っています!)
店舗での仕事のひとつに、クルマの展示場所を入れ替えるという仕事があります。
あるとき、スポーツタイプのクルマを入れ替えるために運転をしていたところ、ふと「小学生のころスポーツタイプのクルマが好きだったなぁ」と思い出がよみがえり、「店舗研修も思いのほか悪いことばかりではないな」という気持ちになっていきました。
また、クルマについての知識や名義変更といったクルマの売買に関わる法的な知識は知らないことが多く、新しい知識が増えることもひとつの楽しみでした。
しかし、配属前とは違う不安がふつふつと芽生えはじめました。
それは「他社に就職した新卒エンジニア仲間から取り残されているのではないか」といった漠然とした不安です。
わたしが真夏の照りつける日差しのなか洗車をしているあいだに、他社に勤めている友人たちは、着実にエンジニアとしての知識をつけて成長している。
いっぽうの自分は、エンジニアとしてのキャリアではなく洗車のスキルが上がっていく...!現場での経験は必要だと感じつつも、エンジニアの自分はどこにいってしまったのだ、という気持ちになってしまったのです。
友人たちとのSNSでは「研修でグループでシステム開発をしてる」、「業務でKubernetesをやっているよ」といった投稿を見るたび、その不安が大きくなっていきました。
エンジニア、想いを寄せる
この不安は研修が終わるまで解決できなかったのですが、研修のおかげで開発だけしていたら気づけなかったことが振り返ると多く、「悩んだこともあったけど、研修に参加してよかった!」という気持ちに変化しました。
それは、
- 利用者を想像しないで開発したシステムは使いづらい
- 相手の立場や業務を経験しなければ、相手の気持ちを想像しづらい
というエンジニアとして、ビジネスマンとして、他者を想うことの重要さに気がつけたからです。
利用者を想像しないで開発したシステムは使いづらい
店舗業務のひとつに、クルマの情報を基幹システムに登録するという仕事があります。
主にお客様から買い取ったクルマの情報を入力していくのですが、ただでさえ入力項目が多いうえ、専門知識がないと分からない入力項目が複数あります。
わたしはクルマの知識がそれほど多くないので、このシステムへの入力には手こずりました...
項目数の多さも、回数を重ねるうちに慣れていきましたが、それでも大変なことに変わりはありませんでした。
この経験から、どんなプロダクトであってもUI/UXを考えた作りにする必要がある、と考えるようになりました。特に業務システムの開発では、様々な制約があるケースが多いと思います。しかし、利用するユーザのことを考えた作りになっていれば、新人であってもベテランの方と同じように使えるようになり、業務の効率化は大幅に進むはずです。
この視点は、普段サービスを作る際にユーザーのことを考えているものの、改めてもっと様々なサービスに触れ、学ぶ必要が自分にはあると感じました。
相手の立場や業務を経験しなければ、相手の気持ちを想像しづらい
みなさんも仕事を進めるうえで他部署や他社の方と連携することがあるかと思います。
IDOMではNORELというサービスを運営しているのですが、その業務の中にも店舗と協力しながら進めていく仕事もあります。
たとえば事務手続き一つでも、NOREL事業部で担当するものもあれば、店舗にお願いするものもあり、連携が必要です。
このときに、お願いの仕方やタイミングを間違えてしまうと、お互いにすれ違いが生まれてしまいますよね。
お願いする相手の忙しい時間帯を知らない。相手にとっての優先度を理解していない。そんなささいなことがすれ違いの原因になっているはずです。
店舗での研修は、わたしにエンジニアとしての視点だけでなく、IDOMのセールスマンとしての視点も与えてくれました。2ヶ月半という短い期間でしたが、五歩くらいは歩み寄れるようになったのかなぁ、と思います。
まとめ
今回エンジニアとして入社したわたしが、営業をして感じた葛藤や気づいたことについて書きました。
営業する前、エンジニアとして成長するために必要なものは、主に技術力だと考えていましたが、それだけでは足りませんでした。重要なことは相手を理解し、寄り添いながら仕事をすることだったからです。
営業をした2ヶ月ちょっとの期間はエンジニアとしての技術力は向上しませんでしたが、仕事をする上で重要なことを経験できたと感じています。
この経験を活かして、今後のサービス開発などに役立てていきたいと考えています。